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香川県高松・坂出の整体

坂出整体パンダ

住所;

香川県坂出市

王越町木沢575-2

℡;0877-42-0788

診療時間

月曜・水曜・金曜・土曜・日曜

10;00~19;00

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トリガーポイント療法とは?

トリガーポイントとは?

慢性的に痛みがある方は、身体のあちこちに見られる硬いしこりや押すと響くような痛みを出すポイントがあることをご存じだと思います。

トリガーポイントには診断基準がありますが、大まかに言うと、このしこりがトリガーポイントです。

【専門家向けの説明】

身体のあちこちに見られるしこりは、鍼灸などで使われる「ツボ」と高い確率で一致すると言われていて、トリガーポイントは「ツボ」の事だと思われている方も多いようです。

しかしトリガーポイントは単なる「ツボ」ではない、いくつかの特徴的な現象があります。

①トリガーポイントの圧痛は索状硬結上に限局して現れる。
※索状硬結:筋膜内に見られるピーンと張ったロープ状になった部分。

②トリガーポイントを強く圧迫すると典型的な関連痛が見られる。

③トリガーポイントを圧迫すると症状が再現する。

④飛び上がるほどの痛みを発することがある。(ジャンプサイン)

⑤鳥肌が立ったり発汗するなどの自律神経反応を引き起こす事がある。

「トリガー」というのは文字通り「引き金」という意味で、ピストルの引き金を引くと、弾が遠くまで飛ぶように、トリガーポイントを押すと痛みをそこから離れた部位で感じる事から名付けられています。

これは神経の走行とは関係のない所で痛みを感じるため、「神経痛」ではなく「関連痛」と呼ばれています。

トリガーポイントが起こすこの「関連痛」が、医療機関をはじめ、痛み医療に関わる方に知られていないため、痛む場所への治療に終始することとなり、長年痛みで苦しまれている方が多いことの背景となっています。

関連痛とは?

トリガーポイントの特徴のひとつとして「関連痛」を引き起こすという現象があります。

これは痛んでいる場所に原因となるしこりが見あたらず、痛む場所とは離れた所に原因となるしこりがあるという現象です。

この現象はすでに19世紀中頃には知られていて、1938年には Kellgren教授によって詳しい報告がされています。

濃度6%の食塩水筋肉に注入すると、注入した場所から離れた所に痛みを引き起こしたという研究です。

この痛みは神経の走行に沿って現れるわけではなかったので、神経痛ではなく、「関連痛」と呼ばれる事になりました。

また、この関連痛はそれぞれの筋に特有のパターンがあり、筋だけでなく、腱、靭帯、骨膜および皮膚の刺激によっても生じる事を報告しています。

さらにこの関連痛を発生させる過敏なスポットがあり、そのスポットに局所麻酔薬を注入することによって除痛できるとしています。

「筋膜痛と機能障害 トリガーポイント・マニュアル」で紹介されている関連痛の中で、もっとも遠くまで痛みを放散するのはヒラメ筋トリガーポイントで、何と同側の頬に痛みを感じさせます。

TPヒラメ筋

「頬が痛む」からと言って頬の治療をしても痛みは軽減せず、ヒラメ筋のトリガーポイントを弛めると痛みが緩和するという事です。

従ってこの「関連痛」を前提とした痛み医療が行われなければ、痛みが緩和されずに長年苦しむという事になります。

イラスト図出典:『Myofascial pain and Dysfunction The Trigger Point Manual』 より引用

症状の連鎖が始まる

「関連痛」が生じ始めますと、痛みを感じている領域の筋肉も影響を受け、トリガーポイントが形成されて行きます。

二次的なトリガーポイントが生じ、またこのトリガーポイントが関連痛を起こし始めると、三次的なトリガーポイントが生じてきます。

このように痛みが痛みを呼ぶという連鎖が始まりますので、痛みの元を早期に治療する必要があります。

しかし、関連痛の概念が無ければ、痛むところだけの治療となり、痛みを起こしている元へのアプローチがなされないため、痛みが拡がって行くことになります。

なぜ、トリガーポイントができるのか?

なぜトリガーポイントが出来るのかは、明確に分かっているわけではありませんが、現時点での有力な説をいくつかご紹介します。

筋拘縮説

まず筋肉を過度に収縮や伸張させる事や外傷などによってできる微小な損傷が元になります。

また同じような動作を繰り返すことやずっと同じ姿勢を維持するなどでも、特定の筋肉を収縮させることとなり、エネルギーが不足し、筋肉が虚血(血液が足りない)状態となりトリガーポイントが形成されます。

筋拘縮とは、通常、筋肉が収縮するときに出る電位が無いのに、収縮している状態の事を言いますが、トリガーポイントから電位が観察された事から、この説を見直す必要があると言われています。

筋線維が損傷する原因

  • ケガ、手術
  • 筋への過負荷(労働、スポーツ、同じ姿勢を続ける)
  • 精神的なストレスや葛藤

その他の説

  • 筋紡錘説
  • 運動終板説
  • 神経根症状説
  • ポリモーダル受容器の感作説

 (Pain Clinic Vol.24 No.6 「筋・筋膜痛のメカニズム」 川喜田健司 より)

トリガーポイントの3段階

トリガーポイントは活性度によって次の三段階があるとされています。

第一段階(筋硬結)

この段階では日常痛みを感じることがありませんが、身体を指圧すると痛むところがあるという段階です。

通常は治癒力が働いて、これ以上に悪化しないのですが、人間関係のトラブル、経済的な問題などで強いストレスがかかったり、酷使したり冷えが続くなどした場合、治癒力が低下し、トリガーポイントを次の段階へと悪化させます。

第二段階(潜在性トリガーポイント)

第二段階になると、トリガーポイントを指圧すると、その場所だけでなく他の場所へ痛みが響きます。(これを関連痛と言います)

また、副交感神経反射と言って、お腹が鳴ったり、鼻水がでたりという現象が起きる事があります。

そしてこの段階では動かすときに痛むという「動作痛」が起き始めます。

ちょっと手を上に伸ばしたときに痛みを感じたり、車の乗り降りの時に痛みを感じたりします。

そうなると身体の状態がいつも気になるタイプの方や、少し神経質なタイプの人は、常にその場所を気にしたり、身体のどこかに疾患があり、それからの痛みではないかと不安に思うなどのストレスとなって行きます。

ここでも、治癒力がちゃんと働ける状態であれば、トリガーポイントの活性度は低下して行くのですが、痛む動作を気にして、身体を動かさなくなったり、さらにストレスや冷えが続くなどによって、次の段階へと悪化します。

第三段階(活動性トリガーポイント)

第三段階になると、じっとしていても痛むという「自発痛」が起き始めます。

つまり動作をしなくても痛みますので、この事は強いストレスとなり、症状の悪化や慢性化につながりやすくなります。

痛みの治療では、トリガーポイントの活性度を低下させることを目的とします。このことを脱感作と言います。

感作とは「過敏性が増している」状態の事を指し、過敏性を低減させることを「脱感作」といいます。

過敏性が増しているために少しの刺激でも過剰に反応したり、強い痛みを感じますので、過敏性を低減させることで過剰な反応や強い痛みを軽減させます。

第三段階にあるトリガーポイントは第二段階へ、第二段階にあるトリガーポイントは第一段階へ戻すことをまず目指します。

「痛み方」には3つのパターンがある

多くの方が『痛む場所に原因がある』と思われていますが、前述しましたように、トリガーポイントが起こす痛みには「関連痛」という現象があり、しこりがある場所から遠く離れた所にも痛みを感じさせます。

この関連痛があるため、実は痛み方には3つのパターンがあるのです。

痛み方の違いを知らなければ、的確な痛み治療はできません。

①痛む場所にトリガーポイントがある。

これはとても分かりやすい痛み方です。
この痛み方であれば従来の治療法である、湿布を貼ったり、指圧するなどの治療法でも効果を発揮します。

②別の場所にあるトリガーポイントの痛みを感じている。

これが「関連痛」という現象です。
つまり痛んでいる場所には原因がないと言うことです。
ですから、痛む場所への治療、即ち湿布を貼ったり、指圧をしたり、鍼を打って貰ったりしても痛みには効果を発揮しません。

これが長年痛みが楽にならない原因です。関連痛のパターンが分かれば、痛みを感じさせているのがどこなのかが分かり、速やかに痛みを軽減することが可能となります。

 

③上記2つの痛みを同時に感じている。

これもやっかいな痛みです。
痛む場所にトリガーポイントがあり、他のトリガーポイントの痛みも同時に感じていますので、痛む場所を治療してもイマイチスキッとしない・・・という事になります。

痛みの見分け方

痛みを的確に治療するには、まずご自分が感じているその部位にトラブルがあるのか、それとも関連痛を感じているのかを見分ける必要があります。

そこで、まず最初に痛んでいる場所を押してみましょう。

押したときに「あぁ、ここだ!」というような納得感あるような場合は、その部位にトラブルがあると考えられますので、そこを温めたり、やさしく指圧したり、軽くストレッチなどを行えば、痛みが軽くなってきます。

しかし、痛んでいる場所を押しているのに、「どうも違うな~」「届いていない感じがするな~」と感じる場合は、他の場所にあるトリガーポイントの痛みを感じている「関連痛」の可能性が高くなります。

この場合は、他の場所にあるトリガーポイントを探さなければなりません。

どんな時に痛むのか?

私たちが痛みを感じるのは「腰を曲げると痛む」「階段を登るときに膝が痛む」など何らかの動きをしたときに生じる「動作痛」が多いと思います。

何らかの動きをすると言うことは、筋肉や靱帯を使うという事ですから、動く時の痛みはこれらから起きているわけです。

靱帯は大きな動きをしませんので、分かりやすい筋肉で考えますと、筋肉がどのような動きをしたときに痛みが起きるのでしょうか?

筋肉の状態による痛みの分類

①収縮痛(筋肉に力を入れた時の痛み)
1-1 等尺性収縮(筋肉の長さは変えずに力を入れる)
1-2 短縮性収縮(筋肉が短くなりながら収縮する)
1-3 伸長性収縮(筋肉が伸びながら収縮する)

②短縮痛(他動で筋肉が短くさせられた時の痛み)

③伸張痛(他動で筋肉が伸ばされた時の痛み)

身体を動かす時には力を使うわけですから、私たちが感じている痛みは基本的には①の収縮痛です。
これは痛みの原因となっている筋を見つけるときに、最も大事な視点ですので、もう少し詳しくお話ししたいと思います。

収縮痛1 等尺性収縮

等尺性収縮時と言うと分かりにくいのですが、筋肉が伸びも縮みもしないのに力が入っている状態です。

手を押し合う写真

胸の前で両手の平を合わせて押し合う時を思い浮かべて下さい。

この時、腕は動きませんので腕の筋肉は伸びも縮みもしませんが、筋肉にはしっかりと力が入っています。

じっと立っているときに腰に痛みが走る、座っているだけなのに腰が痛いと言った場合、動きがないので筋肉を使っていないかのように思えますが、じっとしているときも、脚の筋肉や脊柱周囲の姿勢筋(身体を支えるための筋肉)が働いています。

つまり姿勢筋の等尺性収縮によって、じっと立っている時など、動きを伴わない時でも痛みが出るという事です。

収縮痛2 短縮性収縮

懸垂をするときの上腕二頭筋(力こぶができる所)で考えてみましょう。
鉄棒にぶら下がって懸垂を始めますと、上腕二頭筋に力が入り短くなって行きます。

懸垂上がりの写真

このように筋肉が短くなりながら収縮する事を短縮性収縮と言います。

収縮痛3 伸張性収縮

今度は逆に懸垂で上がった状態からゆっくりと降りてくる時を思い浮かべて下さい。
身体が下がるに連れて上腕二頭筋は伸びて行きますが、筋肉強く収縮しています。

懸垂下がり写真

活性化したトリガーポイントがある筋肉が、この3つの筋収縮をしたときに痛みを感じますが、特に強く収縮している所、つまり最も力が入っている所で感じます。

短縮痛

これは力を入れずに筋肉が短くさせられた時に痛みを発する現象です。
例えば腰を曲げて横になって就寝される事も多いかと思いますが、この時、お腹や腿の付け根にある筋肉は短くなったままになっています。

草取りを長時間した後に腰が痛む方がいますが、これはしゃがみ込んだ姿勢のまま作業をするため、脚の付け根の所(そけい部)にある筋肉は、ずっと縮まされた状態を強いられます。

この辺りの筋肉にトラブルを持っている場合、長時間短縮させられた為にトリガーポイントが活性化し、痛みを発し始めます。

トリガーポイントは関連痛現象で遠くに痛みを感じさせる事がありますが、脚の付け根(そけい部)のトリガーポイントは腰に痛みを感じさせる事が多く、その為草取りの後に腰が痛むのです。

トリガーポイントを含む筋肉が、短い状態のまま長時間そのままにされると、トリガーポイントが活性化してきて、痛みを発するようになります。

伸張痛

力を入れずに筋肉が伸ばされている時に痛みを発する現象ですが、収縮痛や短縮痛に比べると痛み方は小さいと思われます。

伸ばしている筋で強く痛みを感じる事がありますので、縮んだ筋肉を伸ばすと痛みを感じると思われている方も多いと思いますが、ある筋肉が伸ばされている時はその拮抗関係にある筋肉は縮んでいます。

実は筋肉を伸ばしている時の強いつっぱり感や痛みは拮抗側で縮んでいる筋肉が起こしています。
この事につきましては次の項で詳しくお話しします。

このように痛みを感じる時にどの筋肉が関与しているのかは、痛む場所にとらわれず、どこが一番強く収縮しているか、どこが一番短縮させられているかを見る事です。
この原則を当てはめますと、痛みの原因となっている筋肉を探すのは容易になります。

トリガーポイントが姿勢を決めている。

強い痛みは筋肉が収縮している時、短縮している時に起きているという事をすでにお伝えしましたが、この事は私たちの姿勢を決めている大きな要素のひとつでもあります。

つまり活性化したトリガーポイントが存在している筋肉に力が入ったり、その筋が縮む方向へ身体が動くと痛みを発するので、無意識的にその筋肉に力が入らない方向、縮まない方向へ身体を持って行きます。

腰痛の写真

腰の痛みが強い時などに、腰を大きく屈めたりして、痛みが一番楽な姿勢を取る事を思い浮かべて頂くとよく理解出来るでしょう。

特に腰の痛みが強いときは、手を膝に当て体重を腕で支えようとします。

これは身体を支える筋(特に腰方形筋)に力が入って強烈な痛みが起きるのを防ごうとしています。

一般的には身体が右へ傾いていると「右側が縮んで引っ張られているから、身体が右へ傾いている。だから右側を伸ばさなくては・・・」と考え、身体を左へ傾けて調整しようとしますが、身体を右へ傾けているのは、左側にTPが存在しているためなのです。
左側のTPを縮めてしまうと痛みが起きて来ますので、身体を無意識的に右側に傾けて、痛みが起きないように調整しています。

腰の痛みの図

ですから、単純に「右に傾いているから左に戻そう」とするのではトリガーポイントが存在する筋肉を縮ませてしまう事になり、痛みを生じさせてしまうことになります。

傾いている身体を起こすには、反対側に存在するトリガーポイントを弛める事です。
トリガーポイントを弛める事無しに身体を起こしてしまうと、身体はつらい事になってしまいます。

この意味で、単純に「縮んでいるところを伸ばそうとするストレッチング」は間違いという事になります。

ストレッチングの写真

 

イラスト図出典:『Myofascial pain and Dysfunction The Trigger Point Manual』 より引用

トリガーポイントが引き起こす症状。

①腰痛(ヘルニア・脊柱管狭窄症・坐骨神経痛)

腰痛私たちの身体の悩みは様々ありますが、国民生活基礎調査によりますと、身体で困っている症状の第1位は腰痛で、約10%の方が腰痛で困っていると回答しています。

痛みが強くなると日常生活もつらいものとなり、仕事を休んだり場合によっては辞めざるを得なくなる方もいます。

痛み自体も気分を落ち込ませますが、思うように仕事や家事ができなくなることで、経済的な心配や、今後の人生について不安に思うなど、先が見えない暗い気持ちに覆われてしまい、人生の質が低下してしまいます。

腰痛を早期に解決しないと、不安や閉塞感など心理的な要因も絡んで、痛みは増幅され、次々と連鎖をして行き、大変な状態となってしまいます。

『看護師の腰痛体験記』を読まれるとその大変さがよく理解できると思います。

しかし、もつれた毛糸のようにこんがらがった腰痛でも、筋筋膜性疼痛症候群の視点で地道に治療して行けば確実に改善する事もおわかり頂けると思います。

下図をご覧下さい。お腹側の筋で身体を前屈したり、脚を引き上げる時に働く「腸腰筋」です。トリガーポイントがおへその横付近に生じた場合、痛みは背中側の腰椎の際で感じます。

 【イラスト図出典:『Myofascial pain and Dysfunction The Trigger Point Manual』 より引用 】

次の図はこれもお腹側の筋で「腹直筋」です。

この筋の上部(胃の辺り)にトリガーポイントが生じますと、肩胛骨の下部の背部痛を起こし、下腹部にトリガーポイントが生じますと骨盤の縁に沿った痛みを起こします。

 【イラスト図出典:『Myofascial pain and Dysfunction The Trigger Point Manual』 より引用 】

このように、腰痛だからと言って腰の筋に原因がない場合が多く、腰部以外の筋をチェックし原因となっているトリガーポイントを見つけ、それを弛める事が痛みの緩和につながります。

特に腹部の筋のトリガーポイントを弛めることはとても大切です。

慢性の腰痛でお困りの方はまず腹部の筋の指圧したり、マッサージする事をお勧めします。痛みが楽になり、身体が軽くなるのを実感される事でしょう。

慢性の腰痛の治療で欠かせないのが、大腿部裏側の「ハムストリング筋」です。この強力な筋は下図のように骨盤の坐骨に付着していますので、この筋が緊張し短縮しますと、骨盤の後面を下に引き下げることになり、腰や背部の筋に強い影響を与えます。

【イラスト図出典:『Myofascial pain and Dysfunction The Trigger Point Manual』 より引用 】

誤診されてきた腰痛(椎間板ヘルニア・脊柱管狭窄症・坐骨神経痛)

腰痛の原因として挙げられる代表格は「椎間板ヘルニア」と「脊柱管狭窄症」でしょう。

これは脊椎と脊椎の間にある椎間板が突出し、神経根を圧迫することによって、お尻から下肢へと痛みや痺れ感が生じる疾患とされていますが、背中に近いあたりから下肢までのどこかに痛みやしびれがあり、レントゲンやMRIで椎間板の突出や脊柱管の狭窄が見つかると、たいていこの疾患名がつけらるようです。

脊椎に異常が無くお尻から下肢にかけて、痛みや痺れ感がある場合は「坐骨神経痛ですね。」と診断されるでしょう。しかし、これらの痛みや痺れ感も、トリガーポイントが原因です。

臀部から大腿部、場合によっては下腿や足首まで痛みや痺れ感が生じると「坐骨神経痛」と診断されますが、このつらい症状も筋のトラブルを解消することで短期間に軽減する事ができます。

坐骨神経痛と言われるような症状が出現した場合は、上記の腰痛に関わる筋の処理に他に臀部の筋のチェックと治療が必要になります。

それは、「大臀筋」「中臀筋」「小臀筋」です。

主に臀部で痛みがあり、じっと座っていられないような症状の場合は「大臀筋」を弛めると楽になります。

 【イラスト図出典:『Myofascial pain and Dysfunction The Trigger Point Manual』 より引用 】

 

仙骨の周囲を中心に臀部から大腿部外側面に主に痛みを感じる場合は、「中臀筋」のチェックと治療が必要です。

【イラスト図出典:『Myofascial pain and Dysfunction The Trigger Point Manual』 より引用 】

大腿部外側面や後面、そして下腿から足首まで痛みや痺れ感が拡がっているような場合は「小臀筋」のチェックと治療が必要です。慢性腰痛に関わる筋と、小臀筋の治療を行いますと、歩けないようなつらい症状が短期間で改善します。

 【イラスト図出典:『Myofascial pain and Dysfunction The Trigger Point Manual』 より引用 】

この症状で医療機関を受診するとまず間違いなく「坐骨神経痛」と診断され、たまたま椎間板の突出や脊柱管の狭窄が見つかると「椎間板ヘルニア」「脊柱管狭窄症」と診断されているのです。

②膝の痛み

膝関節痛・変形性膝関節症・半月板損傷

中年以降の女性に多いのが膝関節の痛みです。

正座ができなかったり、階段の上り下りが辛かったりと言う症状で医療機関を受診すると、「軟骨がすり減っていますね」「関節が変形しています。」「半月板が欠けています」などと言われます。

しかし、痛みがない無症状の膝関節を調査した研究でも、膝関節の変形や半月板の損傷が見られ、痛みの原因が関節の変形や半月板の損傷ではないのではないかと示唆されています。

実際、太腿の前面にあります「大腿直筋」という筋肉や「内側広筋」といった大腿部や下腿部の筋にトリガーポイントができると、膝に痛みを感じます。

その為、膝関節や軟骨の異常ではないかと、膝に湿布を貼ったり、注射を打ったりと様々な治療を膝に行っても痛みは軽減しません。

また、これらの脚の筋は「腰方形筋」や「小臀筋」などのトリガーポイントの影響を受けますので、これらの筋のトリガーポイントを不活性化した後、「大腿直筋」をはじめ、膝の曲げ伸ばしに関係する筋肉や臀部の筋肉のトリガーポイントを弛めると、膝の痛みはすぐに軽くなりますし正座もしやすくなります。

膝痛と消化器障害

消化器系に障害がありますと、腰や脚の筋が緊張したり過敏になったりします。「ちょっと触れただけでも膝の周囲が痛む」「就寝時に疼いて目が覚める、眠れない」などの症状がある方は、トリガーポイントへのアプローチだけでは、改善がなかなか進みません。

そこで、消化器系の治療も併せて行いますと、筋の過緊張や過敏性が低減し、トリガーポイントの治療が飛躍的に進み始めます。

腰椎の2番~4番にかけてをテニスボールでマッサージしたり、お腹を温めたり、マッサージを続けますと、痛みがずいぶんと楽になります。

 ③ 四十肩、五十肩

四十肩、五十肩

腰痛、肩こり、膝の痛みなど、どれもつらい症状ですが、その中でもなかなか治りにくいのが「四十肩・五十肩」です。

腕が挙がらない、手が背中に回せない、夜中に疼く、力が入らないなどやっかいな症状が起きます。

2年も3年もつらい症状で困っている方もあります。

肩や腕の動きには、様々な筋が関与し、互いに影響し合っていますので、一カ所を弛めれば改善できるという訳に行きません。

肩腱版の断裂は四十肩、五十肩の原因なのか?

四十肩、五十肩で医療機関を受診して『肩腱版』に断裂が認められた場合、これが痛みの原因だとされる事があります。

肩腱版とは肩を動かす四つの筋腱(棘上筋、棘下筋、肩甲下筋、小円筋)の総称です。

これらの筋腱は肩甲骨と上腕骨を繋ぐ役目を持ち、トリガーポイントが生じた場合「肩の痛み」「腕の運動制限」「関節の異常」に深く関与します。

しかし、この腱版は加齢と共に変性断裂がみられる事が分かっていて、肩に痛みが無い無症状の人でも、50代では約25%に、65歳以上では50%以上に変性断裂がみられると報告されています。(日本整形外科雑誌第78号 第4項)

このような研究がありますので、65歳以上の方が五十肩の症状で受診され、肩腱版の断裂がみられた場合、果たしてそれが原因だと言い切ることはできないのです。

腕、肩の動作と関与筋

下表のように肩や腕の動きには様々な筋が複雑に絡んでいます。どの動作で痛みが生じるのか?どの動作がし難いのかを確認すると、最も障害を受けている筋が見えてきます。

関与筋 屈曲 伸展 外転 内転 外旋 内旋
大胸筋鎖骨部      
 〃  胸肋部      
烏口腕筋        
肩甲下筋      
三角筋 前部        
 〃   中部          
 〃   後部        
棘上筋          
棘下筋          
大円筋      
小円筋          
広背筋      

痛む場所から関与筋(トリガーポイント)を推定する

下表のように傷む場所からどの筋がトラブルを起こしトリガーポイントが生じているかを推定することが出来ます。

痛む場所 肩 前部 肩 後部 上腕 前部   上腕 後部
肩甲挙筋      
斜角筋
棘上筋
棘下筋      
広背筋    
大円筋    
肩甲下筋    
三角筋
上腕二頭筋    
上腕三頭筋    
上腕筋      
大胸筋      
小胸筋      

注目していただきたいのは、「斜角筋」と「棘上筋」です。肩や上腕の痛みに全て関わっています。

斜角筋は下図のように首の側面にある筋ですが、上半身のさまざまな症状に関与していると言われているほど重要な筋です。 

肩や腕の痛みにも必ず関わっていると考えてもよい筋です。

   (斜角筋)

【イラスト図出典:『Myofascial pain and Dysfunction The Trigger Point Manual』 より引用】

棘上筋は下図のように肩甲骨上の小さな筋ですが、肩や腕に関連痛を発することが多く、肩や腕の治療では必ずチェックしなければならない筋です。

 

        (棘下筋A)                                        (棘下筋B)         

【イラスト図出典:『Myofascial pain and Dysfunction The Trigger Point Manual』 より引用】

四十肩、五十肩に影響を及ぼす内蔵機能障害

腹部臓器は横隔神経および横隔膜を介して、上肢の疼痛症候群に極めて有害な影響を及ぼす事があります。

例えば悪い食習慣(食べるのが早い、冷たい飲み物、不規則な食事)などによって、内臓の機能障害を起こし、関連痛やトリガーポイントを上肢、肩甲帯、頭頸部に引き起こします。

従って、全体のバランス調整や症状に関与が推定される筋・筋膜への治療を行っても効果が出にくい場合や、一旦効果がみられても再発しやすい場合は、内蔵機能障害からの影響を疑わなければなりません。

内蔵機能障害が影響を与えている場合は、腹部のマッサージを行ったり、食習慣をシンプルにするなどを工夫することで緩和されます。

④手の痛み、しびれ

誤診されてきた手の痛みしびれ

手や指に痛みやしびれが生じた場合、「手根管症候群」「腱鞘炎」「頸椎ヘルニア」「胸郭出口症候群」など、症状によって様々な診断が下されます。

肩や首のコリに加えて、「腕がだるい」「手がしびれる」「力が入らない」と言った腕や手の症状が加わると、「胸郭出口症候群」という診断名が付くことがあります。

鎖骨周囲のトラブルによって起きる症状の総称で、原因はいくつか挙げられます。

Wikipedia:胸郭出口症候群

胸郭出口症候群は、腕神経叢と鎖骨下動脈、鎖骨下静脈が胸郭出口付近で頚肋、鎖骨、第一肋骨などや前斜角筋、中斜角筋、小胸筋などが圧迫・牽引されることで起きる症状の総称である。

「痛み」という症状もつらいのですが、「だるい」という症状も本当に鬱陶しくてやっかいな症状ですし、手を使うお仕事をされている方は、「力が入らない」というのも困った症状です。

もう10年ほど前の事ですが、20代の若い女性が来院され、「胸郭出口症候群で手術まで受けたのですが、肩こりが治らず困っています」と訴えられました。

「どんな手術を受けられたのですか?」とお尋ねしたら、「第1肋骨を除去しました。」との事でした。

下記のように確かに治療法として「第1肋骨切除があります。

この女性は、第1肋骨切除の手術を受けてもつらい肩こりは治らず、身体の全体のバランスを整え、呼吸や肩こりに関与する筋を調整すると、ご本人が驚かれるほどつらい肩こりが楽になられました。

「goo ヘルスケア」:胸郭出口症候群 『治療の方法』

症状を悪化させる動作を禁止し、消炎鎮痛薬を内服します。重症例では手術が必要で、原因により第1肋骨切除、頸肋切除、前斜角筋切除などを行います。

斜角筋の緊張が起こす腕や手の症状

斜角筋(下図右)は腕や手の症状では必ずチェックしなければならない筋で、この筋が緊張しますと「手のしびれ」「起床時の手のむくみ、こわばり」を起こします。

斜角筋の緊張をテストするには下図のように第1関節と第2関節の所で指を曲げる方法があります。

緊張が無ければ(A)のように指が全部くっつきますが、斜角筋に緊張があると(C)のように指がつかなくなります。

ちなみに(B)は指を伸ばす「伸筋」に緊張がある場合です。

B図では示指の伸筋に緊張があります。

  

 【イラスト図出典:『Myofascial pain and Dysfunction The Trigger Point Manual』 より引用 】

斜角筋は腕を挙げると弛みますので、前腕をおでこに付けるように挙げて、2~3分で痺れ感や違和感が軽減もしくは消失する場合は、斜角筋の緊張による症状だと分かります。

小胸筋の緊張が起こす腕や手の症状

小胸筋の下を腕や手に行く血管や神経が通っていますので、小胸筋が緊張しますと腕や手に「痺れ感」や「怠い」などの症状が起き始めます。

斜角筋と似た症状が起きるのですが、斜角筋の場合は「むくみ」や「こわばり感」が出ますが、小胸筋の場合はありません。

斜角筋の場合は腕を挙げると症状が緩和しますが、小胸筋の緊張による症状の場合は、腕を挙げると脈が取れなくなったり、手が蒼白になるなど、症状が悪化します。

下図のように肩の前方で痛みを感じる事が多く、肘を挙げるような動作をすると強い痛みを感じますので、五十肩と診断されることもよくあります。

小胸筋はストレッチに反応し難い筋です。

セルフエクササイズは次のように行います。(下図参照)

  1. 仰臥位で肩がベッドの端に来るように寝ます。
  2. 腕を伸ばしベッドの下へ下ろします。
  3. まず肩を軽く持ち上げ、さらに腕を2cm持ち上げます。
  4. そのまま5秒~10秒間保ちます。
  5. 最後に息を吸って止め、ゆっくりと吐きながら肩と腕の力を抜きます。
  6. これを数回繰り返します。

【イラスト出典:徒手医学のリハビリテーションより引用】

手根管症候群との関連

斜角筋や小胸筋の関連痛領域を見ていただくと、胸郭出口症候群が「手根管症候群」との関連が深いことをご理解いただけると思います。

斜角筋や小胸筋のトリガーポイント、そして斜角筋の影響を受けてブロックされた第1肋骨は、いわゆる手根管症候群と言われる症状を起こす重要な関節です。

直接的に関与していますのは、回内筋、肩甲下筋、上腕筋、骨間筋などです。これらの筋のトリガーポイントを弛め、ブロックしている関節を解放すると「手がしびれる」「痛む」と言った症状が改善します。

【肩甲下筋】

【骨間筋】

 

イラスト図出典:『Myofascial pain and Dysfunction The Trigger Point Manual』 より引用

⑤ 肩こり

腰痛と共に悩んでいる方が多い症状が「肩こり」です。「外国の方には肩こりが無い・・・」という話を聞いた事がありますが、海外の映画やドラマで肩を揉んでもらって気持ちよさそうにしているシーンを幾度か見たことがありますので、どうやら我が国だけの悩みでもなさそうです。

肩こりも全身的な問題

肩が凝るから肩を揉んでもらったり、湿布を貼る・・・という方が多いと思いますが、「痛み」や「コリ」は全身の問題として捉えなければなりません。

もちろん肩こりもそうです。

私が指導していますトリガーポイント・エクササイズ教室で、90分ほどのエクササイズが終わった時に、「下半身がほぐれると肩がすっかり楽になるんですね~!今日は肩が凝ってたまらなかったのに、下半身のエクササイズをした時に、す~っと肩が軽くなるのを感じました」という話をよく聞きます。

全身は筋膜でつながっていますし、身体はどこか一部に不具合が生じた時に、全体として対応しようとしますので、下半身の緊張が肩まで緊張させることは当然のことと言えます。

ケネディ大統領の主治医だったトラベル女史が書かれた「トリガーポイント・マニュアル」には、トリガーポイントが起こす主な症状が図で紹介されていますが、もっとも遠隔地まで痛みを感じさせるのは、下図の「ヒラメ筋」に生じたトリガーポイントで、原因はヒラメ筋にあるのに、痛みは頬で感じます。

この事からも、『肩が凝るから肩の治療』だけでは改善しないことがお分かりだと思います。

『治療院へ行って肩をほぐしてもらっている時は気持ちいいけど、ほぐしてもらって、自宅に帰り着く頃にはもう肩が凝っている 』 ・・・という経験をお持ちの方は多いと思います。

  

   【ヒラメ筋が起こす頬の痛み】            

 肩こりは呼吸との関連性が重要

肩こりの治療で重要なのは、呼吸との関係です。 

短距離走をした後に肩で息をするのは、胸郭や腹部の拡がりだけでは酸素が足りないために、肩を持ち上げてさらに息を吸おうとするためです。

通常は走った後のように、大量に酸素を必要とする時だけに起きますが、腹部の筋や胸郭の拡がりに関与する筋に緊張・短縮が生じますと、腹部や胸郭が拡がらず、首や肩の呼吸補助筋を使って呼吸をするようになります。

首や肩の筋を過剰に使った呼吸が日常的になりますと、当然に肩こりになって行きます。

『Wikipedia:呼吸筋より』

呼吸筋(こきゅうきん, 英語: Muscles of respiration)は、呼吸を行う筋肉の総称。すなわち、呼吸をするときに胸郭の拡大、収縮を行う筋肉のこと。種類としては、横隔膜、内肋間筋、外肋間筋、胸鎖乳突筋、前斜角筋、中斜角筋、後斜角筋、腹直筋、内腹斜筋、外腹斜筋、腹横筋などがある。

このように呼吸に関わっている筋は数多くあり、この他にも胸の側面にあります前鋸筋も呼吸と深い関係にあります。

前鋸筋が緊張しますと、胸郭の動きが制限され、深い呼吸ができなくなります。

その為前鋸筋が硬くなった患者さんは「空気が足りない」とか「息苦しい」などの症状を訴えます。

また、前鋸筋は肩胛骨に付着しているため、この筋の緊張は肩胛骨を引っ張り、いわゆる「天使の羽」状態になります。

肩胛骨が飛び出している方は前鋸筋の緊張の可能性があります。

前鋸筋が弛みますと、深い呼吸が楽にできるようになり、肩や首だけでなく、全身がスッキリした感じになります。

     【前鋸筋とトリガーポイント】

肩こり治療で重要なトリガーポイント

肩甲挙筋

肩こり治療で重要なトリガーポイントは肩甲挙筋にあります。

肩甲挙筋は肩周辺ではトリガーポイントの出現率が最も高く、肩や首のコリを感じている方では、例外なくと言って良いほどトリガーポイントが見つかります。

出現頻度が高いと言うことは、それだけ他の部位への影響も大きいと言えますので、このトリガーポイントの治療は優先されます。

僧帽筋

肩こりの筋といえばこの僧帽筋で、皆さんが手で揉んだり、湿布を貼ったりするところです。この筋も過緊張になりやすく、トリガーポイントの出現頻度も高い筋ですので、肩を揉んでもらうと痛くて気持ちいいのですが、実は、皆さんがコリを感じている所にあるトリガーポイントは、下図①のように、首の側面や側頭部に痛みを放散するトリガーポイントで、肩のどうしようもないコリや痛みの原因ではないのです。

肩の上部に痛みやコリを感じさせているトリガーポイントは、下図②のように、肩胛骨の内側にあるのです。ちょうど皆さんが気になる場所だと思います。

従って、肩上部のコリや痛みを軽減するには、肩胛骨内側のトリガーポイントを治療しなければスッキリしないと言うことです。

       【僧帽筋①】                  【僧帽筋②】

心理的要因も見逃せない

身体の動きは心理の発現ですから、不安が高じたり緊張するような状況下では、身体に力が入ります。

特に腕、肩、顔、臀部などは緊張が高まりやすい部位です。

緊張を強いられる職場(危険性のある作業、時間に追われる業務、合わない上司との仕事)で長時間働く方はどうしても肩や首を緊張させたままになりがちです。 

時々伸びをしたり、深呼吸をするなどすればかなり緩和されますので、日常のエクササイズとして取り入れて下さい。

上腕が短い人は肩こりになりやすく治りにくい

立った状態で、肘が骨盤に付かない人は、体幹に比べて上腕が短いという構造的な問題があります。

このような方は既製服を購入されると、どうしても袖が長くて調整する事が度々あるという経験をされていると思います。

上腕が短いため肘掛け椅子の肘掛けに届きにくく、上体が傾きがちになりますし、パソコン作業などをする時に椅子の高さを調整しないと、肘が浮いた状態になるために、肩の筋で腕を支える事になり肩こりになりやすく治りにくくなります。

「上腕が短い」という以外の身体の構造的な問題で、痛みやコリが治りにくくなります。

 

 ※ 【イラスト図出典:『Myofascial pain and Dysfunction The Trigger Point Manual』 より引用 】

⑥不定愁訴とトリガーポイント

不定愁訴(自律神経失調症)は、日本心身医学会によりますと「種々の自律神経系の不定愁訴を有し、しかも臨床検査では器質的病変が認められず、かつ顕著な精神障害のないもの」と暫定的に定義されています。

この病気は日本では広く認知されているもののDSM(アメリカ精神医学会の定めた、精神科医が患者の精神医学的問題を診断する際のガイドライン)では定義されていません。 

我が国の医学界でも病気としては認めていない医師もあります。

日本心身医学界の定義に「臨床検査では器質的な病変が認められず」とありますように、原因がはっきりしないが、患者はつらい症状を訴え続ける、と言った場合に使われている病名だといえます。

原因がはっきりしないのですから、治療法もこれと言ったものがなく、「ストレスをためないようにしなさい」「軽い運動をして下さい」などのアドバイスと、安定剤やビタミン剤が投与される程度の事が多いのです。

また、心理的要因が大きいとされているため、心療内科への紹介が行われる事もありますが、長期間通院してもなかなかすっきりしないという事が多いようです。

次の表は「自律神経失調症状」とされるものですが、実はこれらのほとんどが、トリガーポイントによって引き起される症状と一致します。
赤字で表示した症状はトリガーポイントが引き起こす症状の中でもポピュラーなものです。

自律神経失調症状

全身症状 つかれやすい、だるさ、不眠、食欲不振、めまい、立ちくらみ、微熱、フラフラする、カラダがほてるなど。
頭痛、頭が重いなど。
目が疲れる、痛い、開かない、ドライアイ、涙目など。
耳鳴り、耳になにかモノがつまっているように感じるなど。
口が乾く、口の中が痛い、味覚がおかしいなど。
のど のどがイガイガする、つまる、異物感があるなど。
呼吸器 息切れ、息苦しいなど。
心臓・血管 胸が苦しい、胸が痛い、動悸、血圧の変動など。
消化器 吐き気、便秘、下痢、おなかがはる、胸焼けするなど。
皮フ かゆい、乾燥する、汗がたくさんでる、汗がでない、冷や汗など。
筋肉・関節 肩や首がこる、痛い、関節がだるい、力が入らないなど。
手足 しびれ、痛み、冷え、ほてりなど。
泌尿器 頻尿、残尿感、尿が出にくいなど。
生殖器 かゆい、インポテンツ、月経不順など。
精神症状 イライラする、気がめいる、おこりっぽい、集中力や意欲がない、やる気がでない、注意力がない、ささいなことが気になる不安感が強いなど

めまい、立ちくらみ、ふらふらする⇒胸鎖乳突筋のトリガーポイント

女性で多い症状が、頭痛や肩こりですが、頭痛や肩こりに伴って、めまいやふらつきを訴える方も多くいます。

痛みやこりも辛い症状ですが、めまいやふらつきも不快な症状です。

めまいには難聴など、耳鳴りなどの聴覚症状を伴う「メニエル氏病」、頭を特定の方向へ動かすと目が回りだす、「良性発作性頭位めまい症」などがありますが、これと言った治療法がなく、辛い症状を長年抱えている方も多いようです。

そして、このめまい・ふらつきも、頸部の胸鎖乳突筋(きょうさにゅうとつきん)や僧帽筋にトリガーポイントが生じた時に起きる代表的な症状のひとつです。

 

 

頭痛、頭が重い⇒頭部、頸部及び肩胛帯諸筋のトリガーポイント

頭痛、頭が重いなどの症状で代表的なものは「胸鎖乳突筋」や「僧帽筋」のトリガーポイントですが、「半棘筋」や「後頭下筋など多くのトリガーポイントが関与します。

 

耳鳴り ⇒咬筋のトリガーポイント

噛む筋肉である咬筋にトリガーポイントが生じると、耳鳴りを起こすことがあります。
耳鳴りの症状がある方は、咬筋を押すと音程が変わったり音の質が変わる事があります。

咬筋のトリガーポイントは耳鳴りを起こしますが、聴力の低下は起こさず、逆に胸鎖乳突筋は耳鳴りを伴わない聴力の低下を起こすとされています。

 

息切れする、息が苦しい

前鋸筋のトリガーポイントは肋骨の動きを制限するため、呼吸がし難くなり、「息苦しい」「息切れする」「空気が足りない」と言った訴えを起こすようになります。

 

胸焼けする、お腹が張る

これらの症状は腹斜筋上部のトリガーポイントが活性化した時によくみられる症状です。

また、この腹斜筋や腹直筋上部に活性化したトリガーポイントがありますと、背中の中央付近で強い痛みを感じさせます。

ゴルフのスイングをしたり、寝返るなどの動きで背中が痛んだり、背中に強いこわばりを感じたりします。

 

イラスト図出典:『Myofascial pain and Dysfunction The Trigger Point Manual』 より引用

5-7 顎関節症・開口障害

すべての痛みや障害は、全身性の連鎖の中で起きていますが、これまでこの視点が無く、局所の治療に終始してきたため、なかなか治りにくかったり、慢性化したりという事が起きています。 特に、顎関節症や開口障害はその傾向が強く、顎周囲の筋へのアプローチが主になっているように思います。

顎関節症や開口障害も全身の筋のアンバランスが背景にありますので、筋のバランスを整えますと、口の開きはすぐに改善します。下記の囲み記事にありますように、顎関節症や開口障害のある方はそれに先行する、首や肩の凝りがあります。僧帽筋、胸鎖乳突筋、斜角筋、肩甲挙筋は要チェックです。これらの筋のトラブルを解消した後に、直接的に関与している、咬筋、翼突筋、顎二腹筋などのトリガーポイントを弛めますと、症状がかなり軽減します。

【顎関節症の症状 】  一般に、顎運動障害、顎関節痛や関節雑音が単独もしくは複数合併して発現する(これを顎関節症の主要3症状と呼ぶ)。疼痛は主に顎運動時に生じる。雑音には、ゴリゴリという低い音のcrepitusと、カクンという弾撥音であるclickingとがある。その他にも、耳の痛み、耳閉感、難聴、めまい、眼精疲労といった眼や耳の症状、頭痛や首、肩のこり等の症状を呈する場合もある。 (フリー百科事典 Wikipediaより)

【治療手順】 全身の筋のバランス調整⇒首・肩のトリガーポイントを弛める⇒咀嚼関係の筋を弛める

  イラスト図出典:『Myofascial pain and Dysfunction The Trigger Point Manual』 より引用

現代医学から取り残された「筋筋膜性疼痛症候群(MPS)」

「筋筋膜性疼痛症候群」というのは聞き慣れない言葉でしょう。

しかしこの概念はすでに1980年代から知られており、私たちの腰痛や肩こりなどの様々な痛みやこりの95%は、この筋筋膜性疼痛症候群であるとされています。

しかしこの症状に関して、科学的に信頼できる原因が明らかではなかったこと、診断基準も正式に認定されたものがなかったことなどから、現代医学から取り残された状態となっています。

その為、医学部でその事を学ぶ事もなく、また知り得たとしても筋筋膜性疼痛症候群の存在やそれを治療することの効果を信じていない医療関係者がほとんどです。

そして未だに現代医学は「痛みの原因は骨や関節の異常説」の立場をとっています。

【混迷している疼痛疾患診断】

 山下クリニック  山下徳次郎

(前略)

私は日頃、すでに他の施設で診断され治療を受けているにもかかわらず、痛みがなかなか改善しないといって当クリニックを受診する患者にしばしば出会う。
彼らが受けている診断名は、腱鞘炎、関節炎、変形性関節症、肩関節周囲炎、頚椎および腰権椎間板ヘルニアによる神経根症、脊柱管狭窄症など多岐にわたっているが、それらの患者のほとんどはMPSである。

従って私は、適切な診断、治療を受けられずに困っているMPSの患者はかなりの数に上るに違いないと考えている。

(中略)

MPSが臨床医に認められない最大の理由は、MPSが画像診断、病理検査、血液検査など現代医学的診断で重要視されている客観的な所見として捕らえられないためであると考えられる。

現在わが国の医学部の講座でこのMPSについて研究、教育しているところはほとんどない。

MPSについて教育を受けていない医学部生は、卒業後もその存在を知ることなく診療を行うため、現実には多数存在しているMPSの患者たちを前にしながら、正しい診断、治療が行えないのである。

臨床医がMPSに無関心であることによってもたらされる弊害として重要なことは、TPがもたらす疼痛に対して他の疾患の診断が下されることである。

診断が異なると治療も変わってくる。

膝の痛みが軟骨の磨耗であるとなれば、最終的には人工関節置換術のような手術療法が行われ、二度と正座ができなくなるし、耐用年数を超えれば再手術が必要になる。

腰下肢痛が神経根の炎症であるとなれば、治療には神経根ブロックが繰り返し行われるか、手術療法が行われる。

しかし、このような侵襲の大きい治療が行われる一方で、疼痛の改善という目的は達成されない。

MPSを正しく診断することができれば、鍼療法(TPA)とストレッチという侵襲のほとんどない方法で的確に疼痛を改善できるのである。

(後略)

(医道の日本 第730号 2004年 特集-臨床とトリガーポイント)

骨と関節の日

日本整形外科学会では、毎年10月8日を「骨と関節の日」と定めています。その趣旨は「骨と関節を中心とする運動器官が、身体の健康および日常生活の質の維持にいかに大切であるかの認識向上を目的とする」としています。

つまり運動器官の中心的存在として「骨と関節」を挙げ、筋肉には言及していません。このことを見ても、現代医学が筋肉の影響を軽視している事が分かります。

その為多くの筋筋膜性疼痛症候群を患った人々は、何年治療を受け続けても、改善するどころか症状が悪化するばかりの生活を強いられています。

場合によっては手術によって重い後遺症が残ったり、膝関節置換手術によって二度と正座ができなくなってしまうなど、人生の質が変わってしまった人々もいます。

これらを客観的に見ると「骨と関節」が主役であることを前提とした医療に間違いがあることを示していると言えます。

痛みはトリガーポイントが原因

 筋筋膜性疼痛症候群は筋膜や腱などにできた「しこり(トリガーポイントと言います)」が痛みの原因で、トリガーポイントの「トリガー」というのは、「弾きがね」と言う意味です。

そのしこりを押すとそれが弾きがねとなって、その場所だけでなく別の場所でも痛みを感じさせる事があるので、そう呼ばれています。

 そしてそれが神経に沿って現れるわけではないので、神経痛ではなく「関連痛」と呼ばれています。

そしてこの関連痛はトリガーポイントからかなり離れた部位にでも痛みを感じさせますので見過ごされてしまいがちですし、誤診を生んできた原因の一つでもあります。

しかし現在では、筋筋膜性疼痛症候群のトリガーポイントは、筋電図によって客観的に確認されていますし、超音波画像診断ではトリガーポイントのひきつりを確認することもできるようにもなりました。

また、関連痛がどこに出てくるかというパターンも把握されてきたため、近年その治療効果は飛躍的に向上しています。。

 

痛み治療には筋筋膜性疼痛症候群の視点が欠かせない

トリガーポイントが起こす関連痛の視点がなければ、痛む所だけへの治療に終始することになり、痛みは改善することなく、悪化の一途をたどり、仕事を休んだり、辞めたりするような事態となったり、家事がほとんどできなくなるなど、人生の質を大幅に低下させてしまいます。

 そしてさらに痛みは「慢性痛症化」して行きます。

慢性化すると言うのは、単にいつまでも治らないという事だけでなく、筋膜や関連痛の連鎖によって痛みが拡がって行くと共に、中枢(脳)へ影響を与え始め、「慢性痛症」という新たな病気が生まれます。

慢性痛症は、神経系の可塑的変容が原因であることがわかり、痛みの概念に大きな変革が起こった。

正常時には他の系と独立に働いている痛覚系が、他の神経系と混線状態を起こした状態に変化してしまい、この状態が慢性痛症であると考えられる。
                                                

熊澤孝朗(生理学者)

そもそも医師の処置が正しいのかどうかを論ずる前に、多くの医療者のなかに慢性痛や筋肉に関する概念がほとんどないというのは悲しい現実である。

「痛み止めと湿布で様子をみましょう」、この不適切な処置を続けることは、ある意味、患者放置、医療放棄と言えよう。この放置期間中にも慢性痛は悪循環路線を進み、どんどん悪化の一途をたどっていくこととなる。

                                  

 松原貴子(名古屋学院大学人間健康学部リハビリテーション学科講師)

従って、痛みは早期に解決しなければならないのですが、残念な事に「筋筋膜性疼痛症候群」の視点で治療を行っている所はほとんどないというのが現状なのです。

整体パンダのトリガーポイント療法

整体パンダのトリガーポイント療法は従来の物をさらに進化させた効果的なものです。

 

その名「もらせんそう流トリガーポイント療法」。

 

トリガーポイントは痛みを引き起こす。

トリガーポイントが形成されるのは

神経の過敏さ

酸欠状態

循環不良が主なのです。

 

形成される原因を同時に改善しながらトリガーポイントを治療する。

酸素を多く含んだ血液を痛みを引き起こすトリガーポイントの場所へと道筋をつける。

トリガーポイントへ血液をどんどん送る。

神経が一気にリラックスする治療も同時にすることで、かなり改善します。

 

是非痛みでお困りの方はご相談ください。

 


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